木の家づくりネットワーク 住まい手訪問記

光と風と子供たちを招く家

自然と一つになる都市のオアシス

巾4メートルの子供達も安心して遊べる差し込み道路=コミュニティ道路を曲がると、正面に白い漆喰モルタルと板貼りの木の家が「どうぞこちらですよ」と言っているように迎えてくれます。
道路に面して絹鞘や大根が冬の乾いた空気の中であざやかな青に輝いていました。
お住まいになっての感想をお伺いしようと声をお掛けする間もなく、御家族の皆様がそれぞれにお住まいになっての感想をお話し下さいました。
以前の家に住んでいた頃から近隣の子供達の遊び場として家を開放していたこともあり、設計当初の御家族の想いは、気軽に子供が遊びに来ることができ、大人になっても子供の時のよい思い出になるようなやすらぎのある木の家を造りたいとのことでした。


「遊びに来た子供達が漆喰壁や柱、腰板、収納などの木を手で不思議そうに触ったり、緊張しないでくつろいでいます。迎えに来たお母さんもゆっくりしていかれたり、訪れた人が木の香りがして、実家に来たようだとのんびりされて、なかなか帰らなかったり(笑)。」
「大人はともすればお世辞だったりしますが、子供達はやはり正直で、来るといきなり靴下を脱いで床の感触を楽しむように遊んだり、床にごろりと寝ころんだりして体で気持ちの良さを表現してくれます。」


そんな子供達は、この家に何本の木を使っているか数え始め、階段まで数えて、100個以上でもう数えきれないと......、家が遊び道具のようになっているそう。
遊びに来た子供達が家に帰ってから木の家の話題を元気よくしているとお母さんから報告があったり、とても楽しんでいるようです
また、御主人は整体の研究の第一人者でもあり、宇宙のエネルギーや感覚、自然との力というものと向き合うことが大切と感じておられるそうで、なるべく開放的で、風や光をたくさん感じられる木の家にしたいという想いがありました。
そこで、2階のバルコニーを回廊型に廻し、階段ホールに越屋根を設け、風と光がゆきかう場にしました。
窓にはランマを設け、天気によって開閉を調節する伝統的な日本人の自然とのつきあい方を組み込みました。

南の方位が敷地に対して約45度振れていることを利用して、L型プランニングで太陽と風と来訪者を両手で受け止めるようなスタイルの木の家です。
「冬は暖かく、陽の光が家の奧まで入ってきますし、夏は風が北東の隣家の庭から道路に自然と流れて気持ちがよいです。」
庭や家の廻りの植木鉢の縁にメジロ、ヒヨドリ、ホウジロ、シジュウカラ、スズメなどがやってきて、のんびりできるとのことです。
地震があって速報がテレビで流れた時も、「そう言えば少し揺れたっけ?」などと家族で話す程度で安心できるとのことです。いままでよりお風呂の時間が長くなり、お互いに心配になって声を掛けたり、御家族が安心してくつろげるとのことでした。
建替え後、訪れる子供達の人数も口コミで増え、いろいろな人が来る家ということで小学生が社会科見学に来たとのことですが、これからも都市のオアシスとして、人々のふれあいの場になっていることを実感して帰路に着きました。(山中)


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