いざという時に心強く
日本は世界有数の地震多発国です。
日本列島は北米プレート、ユーラシアプレートの上にあり、二つの太平洋側からのプレートの影響を受けて、この90年間に世界で起きたマグニチュード7以上の地震の約10%が日本で起きています。
また、国土の約3割の平野部に人口が集中していることから、人口密集地の都市部における、地震による二次災害の危険も高くなります。
大地震による住宅の倒壊で命を亡くした方々が多いことから、地震災害のいざという時に住まい手と町を守る、心強い木の家を造ることを目指しています。
日本の伝統的木組みの知恵と現代の工学技術を組み合わせた
セルフレーム構造が、住まい手の家族と町を地震、自然災害から守ります。
セルフレーム構造
これまでの研究開発、設計、施工の成果に基づき、木の家の骨格である木組みを、耐震性の高い「セルフレーム構造」として提案しています。
セルフレーム構造は、生活空間を四角型と三角型の構造空間(セルの組み合わせ)で構成する構造システムです。
サイコロのような四角型の構造空間を住まい手の生活、プランニングに合わせて水平、垂直に組み合わせ、その上に三角型の構造空間を載せて屋根を作り、木組みをつくる構造の考え方です。
図:セルフレーム構造のイラスト

セルフレーム

<セルフレーム>
四角型、三角型の構造空間の境界(セルの境界)は、柱や梁などのムクの木組み(フレーム)で構成されます。
日本の伝統的な木組みを受け継ぎ、合理的に構造設計されたセルフレームが構造強度の基本です。
セルフレームによって囲まれた構造空間と生活空間が調和し、合理的に、美しく組み合わされて一つの樹木のような木の家の構造になります。

パワージョイント

<パワージョイント>
木の家の弱点は木組みのジョイント部といわれています。
セルフレーム構造のフレームとフレームのジョイント部は、伝統的な木組みの力の流れ方を活かしたボルト接合によるパワージョイントとすることにより高い接合強度が得られます。
パワージョイントによって組まれたセルフレーム構造の木組みは、木組み工事の途中で何の支えもなく自立して建ち上がり、堂々と美しい造形美として見ることが出来ます。

パワーパネル

<パワーパネル>
接合強度の高いパワージョイントによって緊結されたセルフレームに、床、壁、屋根のパネル状の部品が作り付けられることで、内と外、内と内が仕切られて家の形が出来上がっていきます。
パネル状の部品をさらに高強度化したものがパワーパネルです。
パワーパネルは、木の家を回転させるような歪みから守る耐力床、揺れから守る耐力壁、屋根の破損を防ぐ耐力屋根の三つがセルフレームと一体化して、高強度な構造とすることが出来ます。

パワーベース

<パワーベース>
これらのセルフレームを支える、縁の下の力持ちである基礎は、まさに肝心要です。基礎の厚みを15センチとし、水セメント比を50%以下の水分量の少ない良質で高強度なコンクリートを使用し、基礎全体を一回のコンクリート打ちで一体化したベタ基礎によるパワーベースがしっかりと大地に根を張るように支えます。
構造計算による安全証明と地盤調査
構造計算書セルフレーム構造を実現するために、構造計算を行います。
現在の建築法規、確認申請では三階建て住宅を除いて、標準的な平屋建て、二階建て住宅の構造計算は求められませんが、木の家づくりネットワークでは1996年よりすべての設計において構造計算を行ってきました。
構造安全性の確認を行うためには、構造計算により数量的に構造強度を把握する必要があります。
セルフレーム構造の基礎の形状や鉄筋、コンクリートの内容、木組みの各部材の大きさ、パワージョイントの加工方法、パワーパネルの強さや配置、数量などを詳細な構造設計と構造計算により決定します。
また、構造計算と併せて、表面波探査とスウェーデン式サウンディング試験の二種類の地盤調査を行い、地耐力の把握と必要に応じた地盤改良、杭工事などにより、地盤の安全性を確認します。
住まい手の要望を的確に把握し、何度となく繰り返される打ち合わせ、プランニングと構造設計、構造計算のシミュレーションが震度7の地震でも大きな被害にならない安全で、安心な木の家を実現します。
  • 構造計算プログラム
    構造計算プログラム
  • スウェーデン式サウンディング試験
    スウェーデン式サウンディング試験
  • 表面波探査
    表面波探査
骨太な木組み
数百年の歴史を持つ神社仏閣の木組みは人の胴回り以上もの太さがあり、参拝者を驚きと共にほっとした気持ちにさせてくれます。
地方に残る農家住宅や町家などの民家においても、現在の木造住宅よりもひとまわり太めの木組みがしっかりと生活空間を支えています。
戦後の質より量が求められた時代の住宅では、戦時中に伐採されて減少した森林資源からより多くの住宅用木材を生産することが求められ、木組みが細くなりました。
その後植林した杉などの人工林が成長し、優良な木材が安価に利用できるようになりました。
優良な木材を用いた骨太な木組みは、地震時に地盤からの揺れを受けたとき、揺れの力を吸収しながらスムーズに地盤に戻して、被害を少なくするために有効に働きます。
また、骨太な木組みのジョイント部分は、木材が接する部分の面積が大きいため、より大きな揺れの力にも耐えることが出来ます。
構造計算によって求められる大きさよりも一回り大きめの、余裕のある骨太な木組みがより一層の安心と安全を与えてくれます。

長持ちの工夫

  • 本物の木の家
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